以前クロスバイクのカスタマイズについての記事を書いた時に少し触れましたが、私のクロスバイク(ジオス・ミストラル)はフロントシングルに改造してあります。
フロントシングルにして2年以上乗り続けた結果、良い点や悪い点が色々と見えてくるようになりました。
そこで今回はフロントシングルにして感じたことを話していきたいと思います。
自分の自転車をフロントシングルにしようと検討している方の参考になれば幸いです。
- クロスバイクやMTBをフロントシングルにしようと考えている人
フロントシングルにしたきっかけ
ここでは私がフロントシングルにした理由について話していきます。
理由は以下の2つですが、フロントシングルにした人はほぼ全員私と同じ動機だと思います。
真ん中のギヤ以外の出番がほとんどないから
私のミストラルは元々フロントトリプル(3速)でした。
歯数はアウター側から48-38-28tです。
しかし、真ん中の38t以外を使う場面はほとんどありませんでした。
まずアウターの48tですが、私の場合無風の平地では30km/hも出れば十分なので必要ありません。
また長い下り坂は速度の出るのでハイギヤが役に立つ場面ですが、私にとっては休憩時間でペダルをほとんど漕がないのでやっぱり必要ありません。
そして私の住んでいる地域は急な坂道がほとんど無いため、インナーの28tもほとんど出番がありませんでした。
掃除がめんどくさいから
フロントトリプルだとチェーンリングの形状が複雑な上に、フロントディレイラーもあるので掃除がとにかくめんどくさいです。
複雑すぎて細かいところに手が入りません。
私が実践したカスタマイズ
そんな訳でフロントシングルにしちゃえという流れになりました。
カスタマイズの内容は大体以下のような感じです。
クランクとチェーンリングの交換
本来ならクランクのチェーンリングを外して、フロントシングル用のチェーンリングを取り付けるだけです。
しかし、ミストラルのクランクのチェーンリングはリベットで固定されていて外せないので仕方なく新しいクランクを購入し、付いていたチェーンリングをフロントシングル用の物に交換しました。
私が使用しているシマノZEEのチェーンリングは本来10速用ですが、9速でも問題なく使えています。
フロントディレイラーとフロントシフターの撤去
フロントシングルになったことでフロントディレイラーとフロントシフターが不要になったので取っ払いました。
ミストラルのシフターはブレーキレバーと一体になっており、このままだとリヤブレーキが使えなくなってしまうのでブレーキレバーを別途購入しました。
9速化
フロントの変速が3→1に減ったので、代わりにリヤのギヤを8→9速にしました。
正確にはスプロケット、リヤシフター、チェーンを9速用の物に交換しました。
リヤディレイラーは元々付いている7-8速用の物をそのまま使用しましたが、9速でも問題ありませんでした。
当初10速も検討したのですが、10速のパーツは値段が高いのと8速や9速に比べて耐久性が低いと聞いたので却下しました。
交換はすぐ出来ましたが、リヤディレイラーの調整に苦戦しました。
フロントシングルのメリットとデメリット
フロントシングルにして2年以上乗り続けた結果、良い点と悪い点が見えてきたのでそれらについて紹介します。
フロントシングルのメリット
まずフロントシングルのメリットですが、私が思いつく限り以下のような点があります。
変速が楽チン
シフトチェンジの作業がリヤだけでいいので操作が楽チンです。
ギヤの選択も迷いにくいです。
メンテナンスが楽チン
クランク周りがスッキリするので掃除が楽チンです。
そしてフロントの変速が無いので、面倒なフロントディレイラーの調整も要りません。
軽量化
クランクのチェーンリングの枚数が減り、さらにフロントディレイラーとフロントシフターが無くなるので軽量化に繋がります。
1gでも自転車を軽くしたい人に最適です。
フロントシングルのデメリット
残念ながら良いことばかりではありません。
もちろんデメリットもちゃんとあります。
使えるギヤが減る
一番のデメリットは使えるギヤの数が減ってしまうことです。
私の場合は平地に重点を置いたセッティングのため、たまに坂道の多い地域に行ったりすると苦労しました。
そのため急な坂道は諦めて押して歩きました。
色々な所を走りたい人には向いていないかもしれません。
謎のゴリゴリ感
リヤを1速にした時にチェーンラインが大きく斜めに傾きます。
その時チェーンリングの側面とチェーンが接しているみたいで、ペダルを回しているとゴリゴリと引っかかるような感触がありました。
私の調整方法が悪いのかフロントシングル特有の問題なのか分かりませんが、どうやっても改善されませんでした。
条件次第では最高のカスタマイズ
ここまでフロントシングルについて書いてきましたが、以下の条件に当てはまる人に向いていると思います。
- 走る場所がほぼ決まっている人
- 最高速度と急な坂道を登る事のどちらか(あるいは両方)をキッパリ諦める事が出来る人
- 走る場所に合わせてこまめにセッティング変更が出来る人
- 走る場所に合わせ自転車を複数台持てる人
かなりクセがあるので万人にはおすすめ出来ませんが、上の条件に当てはまる人にとっては最高のカスタマイズだと思います。
興味のある人はぜひ試してみてください。