ミストラル(クロスバイク)をフロントダブルにして約3ヶ月が経ちました。
ギヤ比も街乗りにピッタリで使い勝手も申し分ないのですが、フロントのシフトワイヤーの見た目が良くないので張り直すことにしました。
結果としては大成功で納得のいく仕上がりになりました。
- フロントディレイラーを交換しシフトワイヤーの経路を変えなければならなくなった人
- シフトワイヤーを張り直し見栄えを良くしたい人
ワイヤー張り直しのきっかけ
今回なぜワイヤーを張り直そうと思ったのかという理由についてお話しします。
大きな理由は以下の2つです。
見栄えが悪い
1つ目の理由は見栄えが悪いからです。
上の写真が変更前のワイヤーの引き回しの状態です。
採用したフロントディレイラーの構造が元々付いていた物と異なるため、このような経路でワイヤーを引くことになりました。
(ワイヤーの経路変更の理由と取付作業については過去記事を参照してください。)
シフトワイヤーのアウターワイヤー固定のためにガイドを購入し取り付けましたが、このガイドは本来ブレーキのアウターワイヤー用なのでガバガバでしっかり固定出来ません。
仕方ないので結束バンドを追加しましたが、それでもワイヤーのテンションでアウターワイヤーがずれてしまい、フレームに取り付けたボトルケージで止まっているという状態です。
こんな状態でもシフトチェンジは何の問題もなく出来るのですが、カッコ悪いので何とかしたいと思いました。
携帯ポンプが付けられなくなった
2つめの理由は上の写真の携帯ポンプを再びフレームに取り付けるためです。
(写真にはありませんが、フレームに取り付けるブラケットが別にあります。)
フロントダブルにする前はボトルケージと一緒にフレームに取り付けていましたが、シフトワイヤーが干渉するため外さなければならなくなりました。
外出先で修理する事態に陥ったことは今まで無いのですが、今後もないという保証はないので付けておきたいと思いました。
3Dプリントでワイヤーガイドを自作
ワイヤーの張り直す上で一番の問題が、市販のワイヤー用のガイドでちょうどいい物が見当たらないという点です。
そこで3Dプリントでワイヤー用のガイドを製作することにしました。
3Dデータを作成
3Dプリントを使うには当然3Dデータが必要なので、まずそのデータを作成しました。
上の絵が作成したデータのCGです。
フレームに貼り付ける面は20mm四方、ワイヤーを通す穴は直径5mmほどです。
3Dプリントの場合stlというファイル形式で作成します。
大して難しい形状ではないのですぐに出来ました。
DMM.makeに製作依頼
データが出来たらいよいよ製作開始です。
当初は自宅にある3Dプリンターで作ろうか考えましたが、黒い材料が手元に無いのと強度に不安があることからDMMの3Dプリントサービス「DMM.make」を利用することにしました。
DMM.makeの利用手順は
- 作りたいデータ(stlファイル)をアップロードする。
- DMMから見積もり結果をメールで受け取る。
- 見積もり結果を参考にして材質、色、数量を決め注文する。
- 完成品が送られてくるのを待つ。
と非常に簡単です。
このサービスを利用するにはDMMアカウントが必要ですが、私の場合は電子書籍を購入するために既に持っているのでその辺は問題ありませんでした。
①と③はホームページ上から出来ます。
②の見積もり結果についてはデータを送って数分後にメールで送られてきます。
製作可能な材質で作った場合の価格と納期が一通り載っているので、材質の特性と価格と納期から適当な物を選びます。
また価格が上がりますが、材質によっては色の選択も可能です。
今回は材質はPA11(ポリアミド)、色はフレームに合わせて黒を選択しました。
PA11を選んだ理由は強度的に問題無さそうなのと値段が安いからです。
値段は1個1800円ほどでした。
また価格は製品の体積によっても変わるので、なるべく小さく作るのが安くするコツです。
見積もり依頼は無料で出来るので、何回かトライしてみるといいでしょう。
注文してから1週間ほどで自宅に送られてきました。
業務用の高い3Dプリンターで作っているだけあって仕上がりもキレイです。
質感は砥石のようなザラっとした感じです。
完成品に両面テープ貼り付け
フレームに付けられるように両面テープを貼り付けます。
両面テープは3Mのプラスチック用の両面テープを使用しました。
これでガイドは完成です。
ワイヤーの張り直し
ガイドが完成したので、いよいよワイヤーの張り直し作業です。
まずフロントディレイラーからワイヤーを外します。
アウターワイヤーを必要な長さに切り、シフトワイヤーを通します。
シフトワイヤーは経路変更で必要な長さが変わったため新たに購入しました。
製作したガイドは先にアウターワイヤーに通しておきます。
今回ガイドは4個作りましたが結局2個で済みました。
後はガイドをフレームに貼り付け、ワイヤーの端末をディレイラーに取り付ければ完成です。
前回はシフトワイヤーのテンションでアウターワイヤーがシフター側にずれるという現象が起きたため、今回はアウターワイヤーを長めにし、フレームのガイド部分まで目いっぱい伸ばしました。
これでアウターワイヤーがシフター側にずれる心配が無くなりました。
ガイドもジャストサイズでいい感じです。
ディレイラー付近のワイヤーの曲がりも緩やかになり、ボトルケージに当たらなくなりました。
見栄えも改善しポンプも付けられるようになった
今回ワイヤーを張り直したことにより、結束バンド巻きまくりで悪かった見栄えが大幅に改善されました。
さらにアウターワイヤーと干渉して取り付けられなくなり、仕方なく外した携帯ポンプも再び取り付けられるようになりました。
シフトチェンジも従来通りバッチリです。
製作したガイドが想定より少ない数で済んだため4000円ほど余分に支払う羽目になりましたが、DMM.makeの体験と勉強代ということで良しとします。
DMM.makeは使い勝手も製品の仕上がりも非常に良かったので、また機会があったら利用してみようと思います。