前回クロスバイクをフロントダブル化する作業を紹介しましたが、途中で問題点が見つかり作業を中断することになってしまいました。
しかし色々頑張って調べた結果、対策が見つかり私のミストラルは無事フロントダブル化に成功しました。
今回はその方法について紹介します。
- クロスバイクやMTBをフロントダブルに変更したい人
問題点のおさらい
![](https://hanotaka.com/wp-content/uploads/2021/09/5ba704e9ccc3d4ac02d6ce56d6bb64e2.png)
まず問題点のおさらいです。
ミストラルのフロントシフトワイヤーのルートは上の絵で言う「ダウンルート」になります。
それに対し購入したフロントディレイラー「FD-M3120-M」は上の絵の「効率的なルート」で使用するタイプになります。
つまりワイヤーのルートとディレイラーがアンマッチのため使えないという事です。
ケーブルガイドを追加して対策
購入したディレイラーを使えるようにするためには、ワイヤーのルートを「効率的なルート」に変える必要があります。
しかしミストラルのワイヤーガイドはフレームのダウンチューブに2箇所(ステム直下とクランク軸の直下)しかないため、そのままの状態ではルートを変えることは不可能です。
実現するためには元々付いている2箇所のガイドの間にもう1~2箇所ガイドを追加しなければなりません。
何かいい方法はないかと調べた結果、思いのほかあっさりと見つかりました。
なんとフレームに貼り付けるケーブルガイドという物があったのです。
これさえあれば何とかなりそうだという事で早速Amazonで購入しました。
![](https://hanotaka.com/wp-content/uploads/2021/09/b93138b7b8e1ab7b6044c5ecc8660036.jpg)
購入品の中身がこちらです。
フレームに貼り付ける部分はアルミ、U字の部品はプラスチックで作られています。
![](https://hanotaka.com/wp-content/uploads/2021/09/aec04631e4112d1063f21c13010b34f2.jpg)
ガイドの裏面は3M製の両面テープが付いています。
フロントダブル化に向けて作業再開
対策が見つかり必要な物も揃ったので作業再開です。
各パーツの取り付けまでは終わっているので、後はシフトワイヤーをディレーラーに繋ぐ作業とディレイラーの調整のみとなります。
ガイド増設前に
![](https://hanotaka.com/wp-content/uploads/2021/09/3e4db5285aa54e25fcf5019ed2c6b962.jpg)
まずガイドを付ける前にフレームのダウンチューブに付いている空気入れを外します。
(写真の赤丸で囲ってあるやつです。)
空気入れがある所をワイヤーが通るので外さなければならなくなりました。
ちなみにこの空気入れは外出先でパンクした時に備えて購入した物ですが、幸か不幸か購入してから1度もパンクしたことがなかったため、実は1回も使ったことがありません。
ガイドの貼り付け
空気入れを外したらワイヤーを通すルートを決めガイドを貼り付けます。
両面テープなので貼り付けは簡単です。
![](https://hanotaka.com/wp-content/uploads/2021/09/c9d238d723d2e04a3b92d8930a525d7d.jpg)
当初は上の写真の3箇所に貼っていましたが、赤丸のガイドは必要なくなったので後で外しました。
ガイドを貼る前にフレームをキレイにしておきましょう。
ホコリや油分が着いているとテープがしっかり貼り付きません。
ワイヤーの接続
シフターから出ているワイヤーをフロントディレイラーに繋ぎます。
![](https://hanotaka.com/wp-content/uploads/2021/09/a6d155b87e6e5049d8c7ab047f2125ab.jpg)
フロントディレイラーに繋ぐアウターワイヤーを作ります。
必要な長さにカットし両端にキャップを被せます。
![](https://hanotaka.com/wp-content/uploads/2021/09/c33bdd85ca1555d8381c3e6863d8dc0c-1.jpg)
アウターワイヤーの端をフロントディレイラーに挿した後(上の写真の赤丸)、アウターワイヤーをフレームに固定します。
先程取り付けたガイド本体にU字の部品を嵌め込みます。
(上の写真の青丸)
付けてみた結果、ガイドの両面テープの接着力が持っていたより弱く、アウターワイヤーのテンションでガイドのテープが剥がれてしまいました。
ガイドだけでは頼りないので結束バンドで2箇所固定しました。
(上の写真の黄色の丸)
![](https://hanotaka.com/wp-content/uploads/2021/09/09bfee6a22bc3410c8f1ec2d0b07edd0.jpg)
アウターワイヤーを取り付けたらシフトワイヤーを通しディレイラーに固定します。
ワイヤーの固定方法はディレイラーによって異なるのでマニュアルを参照してください。
ディレイラーの調整が終わるまでワイヤーの端末は少し長めに残しておいた方がいいです。
ディレイラーの調整
全ての部品の交換、取付作業が完了しました。
残るはディレイラーの調整です。
![](https://hanotaka.com/wp-content/uploads/2021/09/8e717405349cca3a388baba977fe7dc0.jpg)
後輪を浮かせた状態でペダルを回しながら、フロントシフターを操作し上手く変速できるか確認します。
上手くいけばそれで良し、上手くいかない場合はディレイラーの調整が必要です。
フロントディレイラーの調整は写真の2個の調整ネジ(写真の黄色い丸)をドライバーで回すことで出来ます。
詳細はマニュアルを参照してください。
私の場合、購入時の状態がたまたまベストだったらしく、調整ネジを回したらかえって調子が悪くなりました。
調整ネジをどう回しても変速が上手くいかない場合は、ワイヤーがしっかり張れていないかディレイラーの取り付け位置が適切でない可能性が高いのでそこを見直しましょう。
ワイヤーの端末処理
![](https://hanotaka.com/wp-content/uploads/2021/09/744cfe5062db13b400a1f84a2b6acd57.jpg)
変速が問題なく出来ることが確認出来たら、余ったワイヤーを短くカットして端末にほつれ止めのキャップを被せます。
完成して走らせてみた結果
完成したので試しにそこら辺を走ってみました。
(といっても10kmくらいしか走っていませんが。)
変速についてはアウター→インナー、インナー→アウター共に問題なさそうです。
フロントのアウターリングのサイズを36Tにしたのは正解でした。
リヤのトップ(11T)も問題なく回せますし、無風の平地なら30km/hは出せると思います。
またちょっとした坂道ならアウターのままでも登れますので、街中ならフロントシングルの時と同じようにリヤの変速のみで対処できます。
インナーについてですが、22Tだとあまりに軽すぎるので街中だと出番がありません。
大分涼しくなってきたので今度山を走って確認したいと思います。
山でも軽すぎるようならインナーリングのサイズ変更を検討します。
最後に今回改造のために購入したケーブルガイドについてですが、見た目を気にしないのであれば結束バンドを使った方がいいと感じました。
そっちの方が値段も安いしケーブルをしっかり固定できます。