最近部屋にある要らない物を少しずつ処分しています。
その際に押し入れの中身を全部出したのですが、その中にPCのハードディスク(以下HDDと略)が何個か出て来ました。
使わなくなった物を押し入れに突っ込んで長年放置していたのですが、今回これらを処分することにしました。
ただそのままだとデータを誰かに見られてしまう恐れもあるため、データ抹消のためHDDの破壊をやってみることにしました。
- HDDの処分に困っている人
処分に困るHDD
私が自宅で使っているPCはCPUなどの各種パーツを自分で選んで組み立てた自作PCです。
大体3~5年くらいの周期で新しく組み直しているのですが、その時に困るのが使わなくなったパーツの処分方法で、特に厄介なのがHDDです。
HDDには様々なデータが保存されているため、そのまま手放すと誰かにデータを見られてしまう恐れがあります。
データを抹消するソフトもありますが、大容量だと物凄く時間がかかりますし、本当にこれで抹消されているのか不安になります。
PCショップに持って行けばデータを抹消して貰えますが、これが結構いい値段で店にもよりますが5000円以上はします。
HDDを破壊してみた
物理的に破壊するのが確実ですが、3.5インチのHDDは筐体がとにかく頑丈でどうやったらいいのか全く分からず長年放置していました。
しかし色々調べてトライしてみた結果、プラッタ(データを記録している部分)を取り出し破壊に成功したので、今回はその方法を紹介したいと思います。
今回いくつかのHDDを分解してみましたが、メーカーや世代による違いはほとんど無いみたいです。
工具
まず作業に必要な道具ですが、HDDのネジは通常のプラスネジではなくネジ穴が星形のトルクスネジが使われているため、それを外すためのトルクスドライバーが必要になります。
使用するサイズはT8がメインですが、一部のメーカーはT6を使っている箇所もあります。
トルクスドライバーは私がよく行くホームセンターではT10以上のサイズしかなかったのでAmazonで購入しました。
トルクスドライバー以外は必須ではありませんが、マイナスドライバーやピンセットなどがあると便利です。
マイナスドライバーはフタを開ける時に、ピンセットは外したネジを拾うのに役立ちました。
基板を外す
まず裏面の基板を外します。
基板を外さなくてもプラッタは取り出せますが、これが無くなることでデータの読み込みも出来なくなりますので、分けて処分した方がより安全です。
基板はトルクスネジで4~5か所留めてあるので、それを外せば簡単に外せます。
フタを外す
HDD本体のフタを留めているトルクスネジを外します。
注意点としてはフタに貼られているラベルの下に1~2個ネジが隠れているので、これを外さないとフタが取れません。
全てのネジを外したら本体とフタの隙間にマイナスドライバーを突っ込みます。
フタは密着しているので素手で外すのは難しいですし、ケガをする恐れがあります。
フタが外れて中身が見えました。
丸い鏡面の物がプラッタです。
ここにデータが保存されています。
磁気ヘッドを取り外す
プラッタを取り出したいところですが、データの読み書きを行う磁気ヘッドが干渉して外すことが出来ないのでこれを外します。
磁気ヘッドもトルクスネジで固定されているのでそれを外します。
注意点としては磁気ヘッドの軸部分には非常に強力な磁石が付いており、素手で外そうとすると磁力で手を挟む恐れがあります。
ラジオペンチなどの工具で掴んで外すと安全です。
プラッタを取り出す
磁気ヘッドが外れたらあとはプラッタを外すだけです。
軸中心のトルクスネジを外すだけです。
プラッタはHDD1つに2~4枚あります。
また、材質がアルミとガラスの2種類が存在します。
今回私が分解したHDDのプラッタは全てアルミ製でした。
プラッタを傷付ける
HDDは非常に高い精度で組まれているため、一度分解してしまえば特殊な工具や設備を使わない限り復元してデータを取り出すのは不可能だと思います。
しかし念には念をということで、マイナスドライバーでプラッタに傷を付けておくことにしました。
プラッタを曲げて変形させたり割ったりする人もいますが、個人的にはそこまでしなくてもいいかなと考えています。
特にガラス製のプラッタの場合、割ってしまうと破片の始末が面倒ですし、ケガをする恐れもあります。
まとめ
今回初めてHDDの破壊をやってみましたが、トルクスドライバーさえあれば比較的簡単に出来ることがわかりました。
分解した部品については私が住んでいる自治体のルールに従って処分し、おかげ様で長年押し入れを占領していたHDDを片付けることが出来ました。
最後に新しいHDDにデータを移行して換装する場合は、前のHDDはすぐに処分せずにしばらく保管しておいた方がいいと思います。
新しいHDDが初期不良でいきなり壊れるケースがごく稀にありますので。