ルアーの自作やチューニングでよく使われるパーツにブレードがあります。
取り付けるだけで手軽にアピール力をアップ出来ますし、形状やサイズを異なる物に交換することでルアーの性格をガラリと変えることが出来ます。
そんな訳で私もよく使うのですが、欲しいサイズや形状の物が売ってないなんてことがよくあります。
また、ある程度の数を揃えると結構な出費になります。
そこで、ブレードを自分で作ってしまおうと考えました。
ブレードを自分で作ってみたい人
ブレード型の製作
市販ブレードは金属の板をプレス加工で作っていると思われますが、流石に個人ではそんなことは出来ません。
そこでブレードの形をした窪みに金属の板をセットしてハンマーで叩くという方法で作ってみようと考えました。
そのためにまずは型を作っていきます。
ブレードの形状を決める
まず3D CADでブレードの形状を作っていきます。
今回はバイブレーションが強く低速のリトリーブに向いているコロラドタイプを作ってみました。
手持ちのブレードを参考にデータを作ってみました。
ブレード型のデータを作る
ブレードの形状が決まったらそれを基に型の3Dデータを作ります。
今回は4種類のサイズを作れるようにしました。
サイズは1番~4番相当になります。
ブレード型を作る
3Dデータが出来たら3Dプリンターで型を作ります。
金属の板にブレードの形状を書くための定規も一緒に作りました。
ブレードを作る
型が出来たらいよいよブレードを作っていきます。
金属板を切り出す
作った定規で金属の板にマジックで書いて切り出します。
ブレードの材質ですが、市販品は安い物はステンレス、高い物は真鍮が使われています。
しかしステンレスは硬くて加工が大変ですし、真鍮は高価な上メッキをしないと錆びてしまいます。
メッキは個人でも出来ないことは無いのですが、手間がかかりますし使用した酸の水溶液の廃棄も面倒です。
そこで今回は厚さ0.5mmのアルミを使用しました。
柔らかいので加工も楽ですし、錆びる心配もありません。
金切バサミで切った後はヤスリで切り口のバリを取っておきました。
金属板を型にセットしハンマーで叩く
金属板を切り出したら型にセットします。
この時金属の板にマスキングテープを貼り型に固定します。
マスキングテープを貼る理由は2つあり、1つはハンマーで板に傷が付くのを防ぐため、もう1つは叩いている時に板が動くのを防ぐためです。
窪みが最も深い位置が分かるように十字の目印を付けておきました。
あとは先が丸いハンマーで叩くだけです。
写真のハンマーはいつどこで買った物か覚えていませんが、今回の作業にピッタリでした。
穴を空ける
形が整ったらドリルでスプリットリングを取り付ける穴を空けて完成です。
穴の直径は2mmにしました。
手加工なので若干表面が波打ってますが、ハンマードブレードのようでこれはこれで良い感じです。
目の細かい紙ヤスリで表面を削りコンパウンドで磨けば市販のブレードのようにピカピカに出来ると思いますが、面倒なので今回は辞めておきました。
個人的にはこの光沢のない銀色も悪くないと思います。
ゴールドのブレードを作る方法
ブレードのカラーについてですが、使う場面によってはシルバーよりゴールドの方が良いなんてケースもあると思います。
そんな時は有名な裏技ですが、ゼブラのマッキーの黄色を塗ればゴールドにすることが出来ます。
マッキーではないの黄色のマジックだとただの黄色になってしまうので注意が必要です。
マッキーを何色か持っていれば赤や黒など好きな色にすることが出来ますし、アルコールで簡単に落とせるので元のシルバーに戻すことも出来ます。
自作ブレードを使ってみた感想
完成したブレードを手持ちのスピナーベイトに取り付けて浴槽でテストしてみました。
アルミ製で重量が軽いため立ち上がりが早く感じます。
低速でもしっかり回るコロラドタイプの特徴もしっかり出ています。
回り方も市販の物と大きな差はないように感じます。
釣り場で使ってみないと分かりませんが、柔らかい素材なので耐久性には問題があるかもしれません。
まとめ
今回初めてブレードを作っててみましたが、手加工で作った歪な物でもそこそこ使えそうな物になることが分かりました。
材料費も1枚当たり数円と低コストなので、根掛かりによるロストも気にせずガンガン使えそうです。
今度はウィローリーフなど他のタイプも作ってみようと思います。