今年の夏にフロントダブルにしていたクロスバイクを再びフロントシングルに戻したという記事を投稿しました。
その時に取り付けた9速のスプロケットが12-36tという少し変わった構成の物です。
4ヶ月ほどそのスプロケットを使ってみたのですが、これが結構使いやすかったので今回はそのお話をしたいと思います。
- クロスバイクのフロントシングル化を考えている人
- スプロケットを何にするか迷っている人
11tのギヤの出番が無い
現在出回っているスプロケットを見るとトップギヤが11tの物が殆どです。
チェーンリングのサイズにもよりますが11tは重いので、相当鍛えている人でないと長時間ペダルを回し続けるのはキツイです。
競技者レベルの人でないと使いこなすのは難しいと思います。
仮に競技者レベルの脚力があっても減速や停止が頻繁に発生する街中ではまず使えません。
それ以前に街乗りでは平坦な道で30km/hも出れば十分なので11tの出番はほとんどありません。

12-36tが使いやすい
そういう訳でトップが12tとか13tの9速スプロケットはないかと探してみたところ12-36tという丁度良さそうな物を見つけました。
各スプロケットのギヤ比の比較
以前フロントシングルにしていた時は11-28tと11-32tのスプロケットを使っていました。
その2つに加え購入を検討していた11-36t、そして今回購入した12-36tの4つのギヤ比を比較してみました。
ギヤ比は現在私が使っている38tのチェーンリングを使用している前提で計算しています。
11-28t

まず11-28tを取り付けた場合です。
個人的にはギヤ比だけでなく表の右側にあるギヤ比の差も注目しています。
この数値が小さいほど変速時のショックは小さくなります。
体感的には0.4を超えると変速時のショックが大きく感じます。
そのため0.4を超える箇所が使用頻度の低いトップ以外の所に無いのが理想的です。
そういった視点で見た場合、11-28tはギヤの並びが非常に良く実際に乗ってみても扱いやすいです。
最も低いギヤ比が1.36なので勾配のキツイ登り坂を走るのは向いていませんが、街中を走る分には非常に使いやすいです。
11-32t

次に11-32tを取り付けた場合です。
最も低いギヤ比が1.19になるため、11-28tよりは登り坂が走りやすくなっています。
ただ、クロスバイクはロードバイクより車重があり推進力が低いのでもう1段軽いギヤが欲しい所です。
さらに11-32tには問題があり、それは前述したギヤ比の差の問題です。
12t-14t間のギヤ比の差が大きいためこの部分の変速時のショックが大きく出ます。
トップ側の11-12t間よりギヤ比の差が大きいのも問題で、そのためあまり気持ちよく走れません。
ちなみに私は購入したことはありませんが、11-30tの9速スプロケットも11-12-14tという並びがあるので同じ問題を抱えています。
11-36t

こちらは購入したことがありませんが、今回購入した12-36tとよく似た11-36tです。
ローのギヤ比が1.06とかなり小さくなるので、勾配のキツイ坂も走りやすくなります。
しかし、15-18t間のギヤ比の差が大きいためそこの変速時のショックが大きく出ます。
余談ですが、私が乗っているGIOSのミストラルをはじめ市販のクロスバイクに11-32tの8速スプロケットがよく使われてますが、このスプロケットから36tが無い以外は歯数の構成が全く同じです。
そのため同様の問題が起きるので、気になる方はスプロケットを11-28t(11-13-15-17-19-21-24-28)に交換することをおすすめします。
12-36t

最後は今回購入した12-36tです。
11tが無くなったことでトップ側の歯数が11-13-15-18から12-14-16-18となりギヤ比の差が小さくなり、変速時のショックも少なく乗りやすくなっています。
さらにロー側のギヤ比も1.06と低めなので急な登り坂もバッチリです。
個人的には現在ある9速スプロケットの中では一番フロントシングルに適していると思います。
まとめ

先にも述べたように11tのギヤは競技でなければまず出番が無いと思います。
チェーンリングの歯数が多いロードバイクのアウターなら尚更です。
さらに現在競技をやっている人達で8速とか9速を使っている人はそんなにいないでしょう。
個人的には8速とか9速のスプロケットはもっと普段乗りに特化した12-32tとか13-34tみたいな物をシマノには作って欲しいなといつも思っています。